米Infonetics Researchは米国時間8月19日,2004年第2四半期におけるケーブル・モデム終端システム(CMTS)の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると,2004年第2四半期の売上高は前期と比べ18%増加した。

 Infonetics社は当期に成長について,「米Cisco Systemsと米Motorolaがあらゆる地域で堅調な伸びをみせたほか,米Arris Internationalが北米で好調だったため」と説明する。3社を合わせた市場シェアは87%に達する。ちなみに2003年における同市場の総売上高は4億2500万ドルだった。

 Cisco社は,ポート出荷数と売上高ベースともに首位を獲得した。Motorola社は売上高ベースのシェアを拡大し,2位に付けた。Arris社も,売上高ベースのシェアをわずかに広げ3位となった。

 最も売上高を創出する地域は北米で,世界全体の60%を占めた。次いで,欧州/中東/アフリカ(EMEA),アジア太平洋,カリブ海地域および中南米(CALA)となっている。

 1ポート当たりの平均売上高は2240ドルで,2002年の2800ドルから下落傾向にある。メーカーは音声やマルチメディアなどの機能を追加することにより,1ポート当たりの売上高を2007年まで2000ドル以上に維持することを目指している。

 ケーブル顧客宅内機(CPE)は,2004年第2四半期に出荷台数が前期比15%伸びた。売上高は同4%増加し,第1四半期の同9%減から盛り返した。Infonetics社は,2004年第2四半期~2005年第2四半期に,ケーブルCPEの出荷台数が21%増加し,売上高が4%成長するとみている。

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