米Nielsen//NetRatingsが米国時間8月18日,米国家庭ユーザーのインターネット接続に関する調査結果を発表した。それによると,2004年7月に広帯域ユーザーが狭帯域ユーザーを初めて上回った。広帯域ユーザーが6300万人で全体の51%,狭帯域ユーザーが6130万人で,全体の49%を占めた。

 Nielsen//NetRatings社上級ディレクタ兼アナリストのMarc Ryan氏は,「インターネット接続利用者数がほぼ横這いのなか,広帯域ユーザーは2ケタ台の成長を遂げている。来年もこの勢いが継続し,インターネット・ユーザーの大半が広帯域を利用するようになるだろう」と予測した。


■表1 米国家庭における広帯域ユーザーと狭帯域ユーザー

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2003年7月 2004年7月
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広帯域接続 38% 51%
狭帯域接続 62% 49%
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注:広帯域接続にはISDN,ケーブル・モデム,DSLが含まれる。狭帯域接続には14.4K~56Kのモデムが含まれる。

出典:Nielsen//NetRatings社(2004年7月)

 年齢別にみると,広帯域ユーザーが最も多いのは18~20歳で,広帯域接続の普及率が59%に達した。2~11歳の子供がそれに続き,普及率は58%だった。逆に,広帯域ユーザーが最も少ないのは65~99歳で,普及率は34%だった。

■表1 米国家庭における年齢別にみた広帯域ユーザーと狭帯域ユーザー

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年齢別 狭帯域ユーザー 広帯域ユーザー(%)
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18~20歳 41% 59%
2~11歳 42% 58%
25~34歳 45% 55%
12~17歳 47% 53%
21~24歳 47% 53%
35~49歳 49% 51%
50~54歳 51% 49%
55~64歳 54% 46%
65~99歳 66% 34%
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注:広帯域接続にはISDN,ケーブル・モデム,DSLが含まれる。狭帯域接続には14.4K~56Kのモデムが含まれる。

出典:Nielsen//NetRatings社(2004年7月)

 Ryan氏は,「パソコンと共に育った若い世代の方が,広帯域接続を利用している」と述べ,次のように予測した。「広帯域ユーザーが過半数を占めたことで,今後ますます,多機能でインタラクティブなコンテンツが増えるだろう」(同氏)

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