オランダのRoyal Philips Electronicsが,1倍速~16倍速で書き込み可能なDVD+Rメディアを現地時間8月18日に発表した。同メディアは,初の16倍速対応メディアとしてDVDメディアの試験機関であるDVD+R/+RW Verification Laboratories Group(DVLG)から認定を受けたという。「16倍速で書き込めば,4.7Gバイトのデータを約5分で記録できる」(Philips社)

 同メディアの開発には,Philips社傘下のPhilips Optical Storage社と,台湾のCMCが協力した。富士フイルムの開発した新しいオキソノール色素を使用しており,環境に悪影響を及ぼす重金属や禁止物質を含んでいない。

 「同メディアなら,大切なビデオやデータの書き込みに使うDVD+Rレコーダを選ぶ必要がない。最新の16倍速レコーダでも,(1倍速などの)旧式レコーダでも気にせず利用できる」(Philips Optical Storage社CEOのCor Saris氏)

 Philips社は同メディアを,同社の「Philips Recordable Media」ブランドで販売するほか,他社にOEM供給する。量産出荷は2004年8月の予定。8月末には,同社ブランドを付けた製品の販売を欧米で開始する。予想小売価格は約1.80ドル。

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