米MCIは,回線交換方式の国際電話ネットワークをVoIPに対応させるため,スウェーデンEricssonの「Engine」ソリューションを導入する。両社がそれぞれ現地時間8月18日に発表した。

 MCI社は,音声ゲートウエイ・コントローラおよび信号処理ゲートウエイとして機能する「Ericsson Telephony Server(TeS)」と,VoIPメディア・パス・コンバータ「Ericsson Media Gateway(MGW)」を,米国内のネットワークに配備する。

 MGWは,時分割多重(TDM)ネットワークからの音声ストリームをパケット化し,MCI社のIPバックボーンに流す。さらに,VoIPパケットをTDM音声ストリームに逆変換することで,PSTN方式の既存電話ネットワークとの通話を実現する。MGWは,SIPおよびH.323方式のVoIPネットワークを相互接続する機能も備える。

 これによりMCI社のキャリア顧客などは,既存の全電話サービスを引き続き利用できるうえ,次世代IPサービスへの移行が可能となる。

 MCI社は,国際音声サービスのIP化を2005年中盤に予定している。

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IP電話の基礎(1)

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