米DoubleClickは,2004年第2四半期における小売りサイト利用状況の調査結果を米国時間8月17日に発表した。それによると,小売りサイトを利用するユーザーは年々増加しており,購入金額も上昇している。その一方で,買い物かごに入れた商品を購入せずに,サイトを立ち去るユーザーも増えているという。

 2004年第2四半期は,小売りサイトを訪れたユーザーの4.9%が商品を購入した。また,平均購入金額は前年同期比15%増の134.01ドルだった。

 一方,買い物かごに入れた商品を購入せずに立ち去るユーザーの割合は,前年同期の45.9%から57%に増加した。買い物かごに入れた商品をあとになって購入する割合も減少しており,前年同期はこうした購入が売上高全体の35.6%を占めていたが,2004年第2四半期は26.5%に減っている。

 2004年第2四半期に,ユーザーが1セッション当たり閲覧したページ数は11ページ。前年同期の9.8ページから12%増加した。しかし,1セッション当たりの時間は前年同期の4.78分からほぼ横ばいで4.82分となった。

 DoubleClick社Strategic Services部門担当副社長のEric Kirby氏は,「消費者が閲覧するページ数や,商品を買い物かごに入れる頻度が増えているばかりか,実際に購入するユーザー数も伸びている」と指摘し,次のように述べた。「このビジネス・チャンスをものにできるかどうかは,小売りサイト次第。オンライン・ショッピングをより魅力的にする以外にも,購入せずに立ち去ったユーザーを再び呼び戻す方法を考えるなど,新しい戦略が必要だ」(同氏)

 そのほかの主な調査結果は次の通り。

・消費者が商品を買い物かごに入れる頻度は前年同期が8.3%だったの対し,2004年第2四半期は9.4%。

・商品購入のためにサイト内検索機能を利用するユーザーが増加している。売上高全体のうち,サイト内検索によるものは8.4%を占めた。また,サイト内検索による購入の平均金額は110.62ドルで,前年同期と比べ47%も急増した。

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