米Computer Associates International(CA)は米国時間8月16日に,アンチスパイウエア・ベンダーの米PestPatrolを買収することを明らかにした。買収金額などの詳細は明らかにしていないが,すべて現金で支払うという。

 CA社は,PestPatrol社の製品を「eTrust PestPatrol」の名称で販売する。また,同製品を自社のセキュリティ・ソリューション「eTrust Threat Management」に組み込む。

 PestPatrol社の製品は,アンチウイルス・ソフトウエア,ファイアウオール,侵入検知システムを補完するものとして,スパイウエア,アドウエア,トロイの木馬,サービス拒否(DoS)攻撃のエージェントなどを検出し,個々のパソコンやネットワーク化したパソコンから取り除く。米Yahoo!,イスラエルCheck Point傘下のZone Labs,米Authentium,カナダのZero Knowledge Systems,米Stomp,米PC Pitstopなどが採用しているという。

 スパイウエアやアドウエアといった非ウイルスの脅威は急速に広まっており,企業および家庭のコンピュータ・ユーザーにとってセキュリティとプライバシの大きなリスクとなっている。また,パソコンのパフォーマンスを著しく落とす原因の一つでもある。米EarthLinkが2004年第1四半期に行った調査によると,パソコン1台当たり,約28個のスパイウエアを検出した( 関連記事 )。

 またCA社は,PestPatrol社の研究センター「PestPatrol Center for Pest Research」を,自社のサービス「Security Advisor」向けに活用する。

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