米BEA Systems,米IBM,米Microsoft,ドイツSAP,米Sun Microsystemsは,Webサービス向けメッセージ交換仕様「WS-Addressing」の最新版をWorld Wide Web Consortium(W3C)に提出した。5社がそれぞれ現地時間8月10日に明らかにしたもの。

 WS-Addressingは,複数のエンド・ポイントで構成されるWebサービスにおいて,メッセージの特定/交換に関する標準的な仕組みを規定する仕様。Webサービス・ネットワーク内でメッセージの配信先を標準的な方法で表現できるので,「通信の簡素化が可能となり,複数のプラットフォームと相互接続するアド・ホックなソリューションの開発が必要なくなる」(5社)

 WS-Addressingについて,5社は「(メッセージの信頼性を確保する)WS-ReliableMessaging,(ID管理などを統合する)WS-Federation,(トランザクション仕様)WS-AtomicTransactionなど,ほかのWebサービス向け仕様の基盤」と説明する。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,Sun社は米OracleやフィンランドNokiaなどと共同で,WS-Addressingと同様の機能を持つ仕様「WS-MessageDelivery」を2004年4月に提出したという。その後Sun社は,WS-Addressing支持に回った。なおWS-Addressing仕様の詳細は,Microsoft社のWebサイトに掲載している。

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