米Roxioは,2005会計年度第1四半期(2004年6月末締め)の決算を米国時間8月9日に発表した。同社は,ソフトウエア部門のすべての資産を米Sonic Solutionsに8000万ドルで売却することで最終的な合意に達しており,社名を「Napster」に変更する予定も明らかにした。

 ソフトウエア部門の売却は,株主の承認などを経て第4四半期には取り引きを完了する見通し。取り引きは,7000万ドルの現金と1000万ドル相当の株式で行なわれる。同社は,取り引きが完了した後に,社名をNapsterに変更して,NASDAQでのティッカーシンボルを「NAPS」にするとしている。

 Roxio社会長兼CEOのChris Gorog氏は,「ソフトウエア部門の売却により,Napsterと急成長中のオンライン音楽市場に注力が可能になる」としている。

 同社の2005年会計年度第1四半期の売上高は,前年同期の2420万ドルから2990万ドルに増加した。純損失は,260万ドル(1株当りの損失は8セント)だった。事前予測では,1株当りの損失が26セントだった。前年同期の純損失37万ドル(同2セント)からは赤字が拡大している。

 同期のデジタル・メディア・ソフトウエア部門は,2200万ドルの売上高を計上した。GAAPベースの純利益はおよそ600万ドルだった。Napster部門の売上高は,パートナ企業からのMP3プレーヤのハードウエア売り上げ110万ドルを入れて790万ドルだった。Napster部門の営業損失はおよそ810万ドルだった。

 「純損失の幅を狭め,事前予測を大幅に上回る同期の業績を喜ばしく思う」(同氏)

 同社は,第2四半期の予測も明らかにしている。売上高はおよそ2500万ドル。ソフトウエア部門がおよそ1700万ドル。Napster部門は2桁台の成長をみせ,ハードウエアを除いておよそ800万ドルの売上高を見込む。

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