「携帯電話サービスの基本料金に含まれている無料通話時間のうち,1カ月当たり78%が実際には使われていない」。メキシコのAmerica Movilの米国子会社TracFone Wirelessは,米TNS Telecomsが実施した米国の携帯電話サービス市場に関する調査結果を引用するかたちで,米国時間8月5日に発表した。

 また,携帯電話サービスに加入している米国世帯は,契約プランの基本料金に加え,毎月平均17ドル75セント多く払っている。たとえば,月額20ドル以下の料金プランを利用している携帯電話ユーザーが実際に支払う金額は,基本料金よりも52%高い。「税金や追加料金などの要素を考慮すると,消費者は広告でうたわれている1分あたりの通話料の5倍も支払っている可能性がある」(TracFone社)

 TNS Telecoms社のCharles White氏は,「携帯電話が普及し,消費者の電気通信サービスへの支出が増加するのは当然だ。しかし,携帯電話ユーザーが,可能な通話時間の22%しか使用していないのは驚くべきことだ」と述べた。

 ちなみに米Yankee Groupの調査によると,プリペイド・サービスは成長を続けており,2004年末にはユーザー数が1800万人を超える見込みだという。今後3年間でその数は約2500万人に拡大し,2006年までにプリペイド・サービス・ユーザーが創出する売上高は63億ドルに達するとみる。

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