米Microsoftは,大学機関におけるコンピュータ・サイエンスの研究支援を目的として「Microsoft New Faculty Fellowship Program」を創設する。同社のMicrosoft Research University Relations部門が年次会「Microsoft Research Faculty Summit」で米国時間8月2日に明らかにした。同社は,同プログラムのもとに100万ドルの研究助成金を授与する。

 同プログラムでは,コンピュータ・サイエンスにおいて目新しい研究を支援するもの。独創的な思考を促すために,他の基金では対象とならないような研究を対象とする。毎年5人の研究者を選んで,それぞれに20万ドル,計100万ドルの助成金を与える。

 これらの研究者は,助成金とMicrosoft社のソフトウエアが提供されるとともに,会議に参加したりMicrosoft研究者との交流ができるようになる。第1回目の助成金の対象となる研究者は,2005年第1四半期に発表される。同プログラムに関する詳細は,同社Webサイトに記載されている。

 また,同社は,もう1つのプログラム「Phoenix Academic Program」と「Phoenix Research Development Kit(RDK)」も発表している。同プログラムは,ソフトウエア・コードの生成,最適化,プログラム分析に関連する問題への対応を狙うもの。

 同社は,Phoenix RDKを通じて,大学研究者がソフトウエア・エンジニアリングの新しい研究や教育ができるように最新の技術とインフラを提供する。Phoenix RDKには,将来のMicrosoft製品で利用される「Phoenix」(開発コード名)と呼ばれるソフトウエア・コンパイラが収録されている。

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