米Intelは,Intel Xeonプロセサ・ベースの新サーバー・プラットフォームを米国時間8月2日に発表した。32ビットと64ビットの両アプリケーションを動作させる技術「Intel Extended Memory 64 Technology(Intel EM64T)」対応のXeonプロセサ(動作周波数3.60GHz)を2個搭載できるマザーボードを用意し,チップセット「Intel E7520」(開発コード名は「Lindenhurst」)または「Intel E7320」(同「Lindenhurst-VS」)と,ストレージI/Oプロセサ「Intel IOP332」(同「Dobson」)を組み合わせる。

 同プラットフォームのXeonプロセサは,Demand Based Switching(DBS)とEnhanced Intel SpeedStep Technologyを連携させており,要求される処理負荷に応じて消費電力と処理能力を動的に変えられる。この機能により,消費電力と発熱を低減できる。

 IOP332を採用することで,従来のIntel社製サーバー・プラットフォームに比べ,RAIDストレージの処理性能が向上したという。メモリーはDDR2 400に対応。DDR 333メモリーに比べ,20%のメモリー帯域幅拡大と,最大40%の省電力化が可能となる。システム・バスのクロック周波数を800MHzにしたことで,チップセットとプロセサ間の帯域幅が50%広がり,大量のデータを扱う際のボトルネックが生じないという。

 バスはPCI-Xの3倍の帯域幅を持つPCI Expressを使用。当初E7520/E7320は,IOP332などのPCI Express対応デバイスをマザーボード上で統合する。2004年第4四半期の初めごろには,PCI Expressアダプタ対応マザーボードの提供を計画している。

 こうした性能面の強化により,従来のサーバー用プラットフォームに比べ処理性能が向上したという。同社は,WebBenchで54%,Windows Media Load Simulatorで22%,SPECjbb2000で18%の高速化を確認したとしている。

 E7520/E7320とIOP332は,いずれも既に使用可能となっている。1000個ロット時の単価は,E7520が84ドル,E7320が70ドル,IOP332が82ドル。同プラットフォーム用として,同社は6種類の新型マザーボードと,数モデルのきょう体を提供する。

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