オランダのRoyal Philips Electronics,フランスのTAGSYS,米Texas Instruments(TI)が,医薬品市場向けの無線ICタグ(RFID)利用に関する報告書「Item Level Visibility in the Pharmaceutical Supply Chain: A Comparison of HF and UHF RFID Technologies」を公開した。3社が米国時間7月30日に明らかにしたもの。

 同報告書は,医薬品市場で個々の製品レベルの追跡に利用可能な受動型HF/UHF帯技術について,技術的な能力,導入時の特性,適用範囲を解説している。さらに,既に試験運用または本格導入されている医薬品/医療分野向けシステムの事例も紹介する。

 3社によると,「医薬品業界は,国際的な薬品サプライ・チェーンの安全性と効率を向上させる主要手段としてRFIDに注目している」という。米食品医薬品局(FDA)も,信頼性の高い製品追跡/偽物防止策を実現できるRFIDに期待しており,2007年までに製品へのRFID適用を実施するよう推奨している。

 「RFIDというと,これまでUHF帯の受動型RFIDばかり注目されてきたが,同報告書ではHF帯技術も深く掘り下げている」(3社)

 この報告書は,各社のWebサイト(Philips社TAGSYS社TI社)からダウンロードできる。

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