Web関連技術の標準化を進めるW3C(World Wide Web Consortium)とモバイル通信の業界団体Open Mobile Alliance(OMA)は,モバイル機器からのWebアクセスに関する双方の仕様策定作業を連携させるため,了解覚書(Memorandum of Understanding:MOU)に署名した。両団体が7月29日に明らかにしたもの。

 これにより,技術情報や成果物を交換し,標準仕様の策定作業で協力する。「Webアクセス可能なモバイル機器の新しい機能について,開発/適用/標準化のスピードを加速できる」(両団体)

 「OMAと正式な協力関係を結んだことで,誰もが場所や時間を問わずどのような機器からでもWebにアクセスできるという,我々の目標実現に1歩近づく」(W3C交流分野リーダーのPhilipp Hoschka氏)

 OMAは,モバイル機器/サービス分野の企業350社以上が構成する業界団体。世界各国のさまざまなネットワークや機器で利用可能なモバイル・サービスを構築するため,技術仕様の策定や技術導入の支援を行っている。W3CはWeb関連の広範な技術仕様の標準化に取り組んでおり,XHTML Basicやmobile SVGなどモバイル機器向け仕様の策定も手がける。

◎関連記事
「2005年には携帯電話ユーザーの41%が無線データ・サービスを頻繁に利用」,米調査
「米国の携帯電話ユーザー,54%がモバイル・データ・サービスを利用」,米調査
「2010年まで『Symbian OS』がスマートフォン市場をリード」,米ABIの調査
OASISの新技術委員会「XDI TC」,XML文書を“データウェブ”に集約する仕様を検討
W3C,WWW向け音声タグ仕様「VoiceXML 2.0」を勧告案として公開
W3C,グラフィックス用言語「SVG 1.1」とモバイル機器向けプロファイル「Mobile SVG Profile」を勧告として発表
W3Cのマルチモーダル標準化を目指す「Multimodal Activity」に対しVoiceXML Forumがサポートを表明
W3C,XHTMLの機能を絞ったモバイル機器向け「XHTML Basic」を勧告として発表

[発表資料へ]