米Jupitermediaの一部門であるJupiterResearchは,オンライン広告市場の今後の展望について調査した結果を,米国時間7月28日発表した。それによると,オンライン広告市場 は2003年の66億ドル規模から,2009年には161億ドル規模へと急拡大する見通しだ。

 検索ベースの有料広告は今後2年間,年平均30%で成長する。これまでは,検索ベースの有料広告がオンライン広告市場の成長の原動力となっていた。しかし,一般的な表示広告や項目別案内広告も同期間中に年平均25%以上で成長し,同市場をけん引する。

 またJupiterResearch社は,成長を後押しするその他の要因として,広告主によるノウハウの蓄積と,強力なツール・セットの登場を挙げている。広告主が,宣伝対象をより正確に絞り込み,広告効果を測定できるようになったことで,多額の広告予算がオンラインに流れ込むようになったという。

 また,米メディア(TechWeb)によると,JupiterResearch社は,2008年にオンライン広告の売上高が雑誌広告を約5億ドル上回り,150億ドル規模に達すると予測している。

 JupiterResearch社上級アナリストのGary Stein氏は,「過去2年間に技術とWebサイトが進歩したことで,オンライン広告は非常に魅力的な広告媒体となった」と説明する。「今後も,対象顧客を絞り込む技術や,広告効果の測定およびプランニング・ツールなどによって,オンライン広告の効率性やリーチ率が向上するほか,消費者の行動を的確に追跡できるようになるだろう」(同氏)

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