ルクセンブルクのSkype Technologiesは,PtoPによるIP電話ソフト「Skype for Windows Version 1.0」の提供を開始した。同社が現地時間7月27日に発表した。同社サイトから無償でダウンロードできる。同製品では,ユーザーが世界中のどの電話番号にも発信できる有料サービス「SkypeOut」を開始している。

 Skype 1.0は,Windows 2000/XPに対応。ベータ版と同じように高い音質,Skypeユーザー同士の無料通話,エンド・ツー・エンドの暗号化機能を提供する。ユーザーは,会議電話,コンタクト・リスト,インスタント・メッセージング,オンライン・プレゼンス,ファイル転送といった機能も引き続き無償で利用できる。

 新しいSkypeOutサービスでは,ユーザーがパソコンからインターネット接続を介して世界中の固定回線や携帯電話などに発信できる。市内通話と同程度の料金で国際電話が可能になる。現在Skype Global Rateに含まれている22カ国への通話料金は,1分間につき1.7ユーロ・セント(およそ2セント)から。それ以外の地域への料金は国によって異なる。

 同サービスはプリペイド方式で,サービスを利用する際はクレジットカードを使ってアカウントを作成する必要がある。事前に支払う最低額は10ユーロ。通話履歴,通話可能な残高などはWebページ上で把握できる。

 また,同日SkypeOutサービスが利用できるLinux向け「Skype for Linux」とPDA向け「Skype for Pocket PC」の新しいベータ版の提供も開始している。

 同月,Skype社は,SkypeOutサービスの提供にあたり,Skypeの通話を従来の電話ネットワークに接続するためにColt Telecom Group,iBasis社,米Level 3 Communications社,カナダのTeleglobe社の4社と提携を結んだことを発表している。

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