米Sun Microsystemsが,米AMDの64ビット・プロセサOpteronを搭載するサーバー「Sun Fire V40z」,ワークステーション「Sun Java Workstation W1100z」「同W2100z」を,米国時間7月26日に発表した。さらにSun社は,Opteron搭載サーバー「Sun Fire V20z」と3年間のサービスをパッケージ化した「Sun Fire V20z Server Enterprise Essentials Promotion」についても明らかにした。

 対応OSは,Solaris OS,Linux,Windows。各製品の概要は以下の通り。

・Sun Fire V40z:
 Opteronプロセサ・ベースの2ウエイまたは4ウエイ構成が可能なラック・マウント・サーバー。4ウエイ構成時の処理性能をベンチマーク・テストSPECweb99_SSLで計測したところ最も高い結果を記録し,「米IBMおよび米Hewlett-Packardの競合システムよりも高性能」(Sun社)。米国における定価は8495ドルから。競合システムに比べ最大40%低価格という。Solaris OS/Java Enterprise System搭載モデルを同日より利用可能とする

・Sun Java Workstation W1100z/W2100z:
 1台で3種類(Solaris OS,Linux,Windows)のOSがブート可能なワークステーション。Solaris x86 OS搭載モデルをベンチマーク・テストBLASTで計測したところ,米Dellの「Dell 650 Precision」(Red Hat Linuxを使用)より最大61%処理性能が高かった。米国における定価は,W1100zが1995ドルから,W2100zが4695ドルから。直ちに利用可能とする

・Sun Fire V20z Enterprise Essentials Promotion:
 大規模データベースやグリッド・コンピューティング向けサーバーSun Fire V20zを,3年間のSolaris x86 OS/Sun Silver Spectrumサービスと組み合わせて提供する。サービス料金は年額492ドル。ハードウエアの価格は,「Entry-Level Configuration」(Opteron Model 244)が1495ドルから,「Premium Configuration」(Opteron Model 250)が4995ドルから。いずれも2Gバイトのメモリーと,73Gバイトのハード・ディスク装置を搭載する。Red Hat Linuxを搭載するDell社の競合製品に比べ,3年間のコストは40%弱安いという。直ちに利用可能とし,2004年12月31日まで提供する

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,各製品に搭載可能なプロセサの種類などは以下の通りという。

・Sun Fire V40z:
 Opteron Model 844/848/850。844プロセサ2個/メモリー1Gバイトを搭載するエントリ・モデルの価格は8495ドルだが,848プロセサ4個/メモリー8Gバイトのモデルは2万2995ドル

・Sun Java Workstation W1100z:
 Opteron Model 144/146/148/150。1ウエイ構成に対応

・Sun Java Workstation W2100z:
 Opteron Model 244/245/248/250。2ウエイ構成に対応

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