ドメイン名やIPアドレスの管理を行っている非営利組織のInternet Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)は,50カ国/700人以上が参加した国際会議を終えた。ICANNが開催地のマレーシアで現地時間7月23日に明らかにしたもの。ICANNは,インターネットの拡大継続に必要な数のIPアドレスを提供可能なIPv6技術の導入状況などを発表した。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,DNSルート・サーバーをIPv6に対応させたことで,近いうちにまず日本(.jp)と韓国(.kr)ドメインでIPアドレスの正引きが行えるようになるという。その後,フランス(.fr)ドメインでもIPv6の利用が可能となる。

 ICANNは会議のなかで,アフリカ地域のIPアドレス管理を担当する組織「AfriNIC」の承認と,国際化ドメイン名(IDN)の利用推進も議題として取り上げた。

 そのほか,国別トップ・レベル・ドメイン(TLD)に関するポリシーを検討する委員会「ccNSO」の初ミーティング,ドメイン名システムにおいて“ワイルドカード”を使用可能とするためほかのインターネット組織への働きかけ,ICANNの活動監視についての米総務省と交わした了解覚書(Memorandum of Understanding:MOU)などの紹介も行った。

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