米Microsoftが米国時間7月22日に,2004会計年度第4四半期(2004年4月~6月期)と通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は92億9000万ドルで,前年同期の80億7000万ドルに比べ15%増加。純利益は26億9000万ドルで,前年同期14億8000万ドルに比べ81%増となった。希薄化後の1株当たり利益は25セント,前年同期は同14セントだった。また営業利益は31億3000万ドル,前年同期15億4000万ドルの2倍以上となった。

 通期の売上高は368億4000万ドル。前年の321億9000万ドルに比べ14%増。純利益は81億7000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は75セント)。前年は75億3000万ドル(同69セント)だった。

 Microsoft社CFOのJohn Connors氏は,「全事業で予測を達成または上回って15%増収という良い業績を残せたうえ,コストの効率化が進んで全体的な営業利益率も向上した」と述べる。

 事業別でみた場合,サーバー&ツール事業の売上高は,前年同期比20%増。新しいWindows Serverライセンスの販売が20%伸びたほか,各種サーバー製品のエンタプライズ版の需要が高まった影響という。

 情報ワーカー事業の売上高は,「Microsoft Office System」のボリューム・ライセンスおよびOEM販売が好調だったことから全顧客セグメントで勢いを持続させ,前年同期比23%の増収となった。

 インターネット事業MSNの通期の業績は過去最高となり,営業利益1億2100万ドルを記録した。前年は営業損失5億6700万ドルだった。

 同社は今後の業績予測についても明らかにした。主な見通しは以下の通り。

・2005会計年度第1四半期(2004年7~9月期)は,売上高が89億~90億ドル,営業利益が37億~38億ドル,希薄化後の1株当たり利益が25セント

・2005会計年度通期(2004年7月~2005年6月)は,売上高が384億~388億ドル,営業利益が161億~165億ドル,希薄化後の1株当たり利益が1.05~1.08ドル

 なお同社は,株主に利益を還元する目的で,1株当たり8セントの四半期配当,最大300億ドルの株式買い戻し,1株当たり3ドルの一時金支払いを行う計画を明らかにしてる(同社の発表資料)。還元額は合計750億ドルとなり,4年間かけて実行する予定。

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