米Strategy Analyticsは,西欧市場における携帯電話機に関する調査結果を米国時間7月20日に発表した。同市場は,満足度においてフィンランドのNokiaが首位を独占してきたが,独Siemens,スウェーデンのEricssonとソニーの合弁会社SonyEricsson,韓国Samsungの製品が機能,スタイル,パフォーマンス・ベンチマークを向上させてNokia社との差を縮めている。

 同調査により,Siemens社とSonyEricsson社製の携帯電話機に対する全般的な満足度が大きく向上していることが明かになった。両社の積極的なマーケティング・キャンペーンにより,ユーザー満足度が促進され,同地域におけるブランドの可能性を高めているという。

 同社アナリストで同調査結果をまとめたEddie Tapiero氏は「ユーザーの満足度においては,Nokia社,Siemens社,SonyEricsson社がリードしている。これまでNokia社のセールス・ポイントはユーザー満足度だったが,Siemens社とSonyEricsson社の製品も同じレベルで競っている」と説明する。

 同氏によれば,Motorola社は,2003年に欧州における製品のアップグレードに大幅に遅れたたため,すべての機能で後れを取った。仏SAGEMの製品は,すべての機能に関してユーザー満足度が低下しており,仏Alcatel社の製品はディスプレイ,キーパッド,UIエリアにおけるユーザー満足度のランクが下降している。

 「欧州ユーザーの好みに変化が生じており,より洗練された機能を重視するようになってきた。同市場は,ユーザーの好みの移り変わりに刺激を受け,通信事業者のアクティビティによって促進される新しい時代に突入しており,ブランドよりもスタイルとパフォーマンスが優先されるようになっている」(同社Global Wireless Practice担当副社長のDavid Kerr氏)

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