米Intel，低電圧版／超低電圧版「Pentium M」「Celeron M」4製品を発表

高橋信頼

2004.07.21

　米Intelが，ノート・パソコン用プロセサ「Pentium M」「Celeron M」の低電圧版および超低電圧版を米国時間7月20日に発表した。「Intel Pentium M processor Low Voltage 738」「Intel Pentium M processor Ultra-Low Voltage 733」「同723」「Intel Celeron M processor Ultra Low Voltage 353」の計4製品。Intel社は，「重量3ポンド（約1.4kg）程度のミニ・ノート・パソコン，サブ・ノート・パソコン，タブレットPC向けのプロセサ」としている。

　これら3種類のPentium Mプロセサは，同社のモバイル技術「Centrino」の主要構成部品であり，「855」チップセットおよび「PRO/Wireless」無線チップと組み合わせて使用する。システム・バスのクロック周波数は400MHzで，省電力タイプのレベル2キャッシュを2Mバイト内蔵。データ・プリフェッチとレジスタ・アクセスを改善し，少ない消費電力でも命令実行が速いという。電力管理機能「Enhanced Intel Speedstep Technology」に対応しており，「アプリケーションの処理性能を最適化するとともに，消費電力を調整してバッテリ駆動時間の延長に貢献する」（同社）。

　Intel Celeron M processor Ultra Low Voltage 353は855チップセット製品系列に対応するほか，「852GM」チップセットの使用も可能。レベル2キャッシュのサイズは512Kバイト。

　いずれのプロセサも，同社のモバイル・マイクロ・アーキテクチャを採用している。製造プロセスは90nmルール。パッケージはMicro FCBGA。

　そのほかの主な仕様と1000個ロット時の単価は以下の通り。

【Intel Pentium M processor Low Voltage 738】
・動作周波数：1.40GHz
・熱設計消費電力（TDP）：10W
・電圧：1.11V
・単価：284ドル

【Intel Pentium M processor Ultra-Low Voltage 733】
・動作周波数：1.10GHz
・熱設計消費電力（TDP）：5W
・電圧：0.94V
・単価：262ドル

【Intel Pentium M processor Ultra-Low Voltage 723】
・動作周波数：1GHz
・熱設計消費電力（TDP）：5W
・電圧：0.94V
・単価：241ドル

【Intel Celeron M processor Ultra Low Voltage 353】
・動作周波数：900MHz
・熱設計消費電力（TDP）：5W
・電圧：0.94V
・単価：161ドル

　米メディアの報道（CNET News.com）によると，新型プロセサの提供に伴い，Intel社は161ドルだった「Celeron M 333」を11％値下げして144ドルにするなど，一部既存プロセサの価格を改定したという。