米Sprintは,米国における携帯電話利用のエチケットに関する調査結果を米国時間7月7日,発表した。それによると,公共の場での携帯電話の利用について,米国人の大半が「マナーが低下した」と感じている。しかし自分自身がマナーに反していると考えてはいない。

 調査は,米国成人723人に対してアンケートを実施したもので,男女の比率は41:59。地域別の構成は南部が28%,北東部が25%,中西部が24%,西部が23%となっている。

 5年前と比べ,全般的にマナーが低下したと感じている米国成人は73%。中でも携帯電話利用に関するマナーが低下したとする回答者は80%に達した。ただし97%は,自分自身の携帯電話利用について,「非常にマナーがよい」「ある程度マナーがよい」と答えている。

 米Protocol School of Palm Beachで創設者兼ディレクタを務めるJacqueline Whitmore氏は,「今回の調査結果は,米国でのマナーの悪化を表すものではない。携帯電話が急速に普及したことを考えると,プラスの兆候を示している」と説明する。「無線技術がまたたく間に活気づき,携帯電話が普及したため,携帯電話のエチケットは発展途上にある。米国人が礼儀知らずになっているわけではなく,新しいコミュニケーション・ツールに慣れていないだけだ」(同氏)

 回答者の62%は「公共の場で,他人が携帯電話を使ってビジネスやプライベートの会話をしているのが聞こえてくることは不快だ」としているが,自身が同様の振る舞いを行っていることを認めたのは40%だった。

 「公共の場で,他人が携帯電話を使用している場合はそこから移動する」という回答者は98%。そのうち72%は「外に出る」「別の部屋に移る」と述べている。公共の場所で,販売員や銀行員などを相手にやりとりしている場合は,86%が携帯電話を「絶対に使用しない」または「ほとんど使用しない」と答えた。

 その他の主な調査結果は以下のとおり。

・米国人のほとんどが,会議の場や教室,病院,教会,図書館などの公共の場所では,携帯電話の電源を切っている。「常時電源を入れている」と回答したのはわずか2%だった。

・外食の際には,34%が「マナー・モードに設定する」,18%が「電源を切る」,11%が「呼出音を小さくする」,9%が「無音にする」と回答している。

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