米Microsoftは,カナダのトロントで開幕したパートナ企業向けカンファレンスWorldwide Partner Conference 2004で,パートナ支援プログラム「Microsoft Partner Program」の強化策を発表した。Microsoft社が現地時間7月11日に明らかにしたもの。同社は,「提供開始から1年間順調に運営できた同プログラムに対し,さらに取り組みを強化して2年目に向ける」としている。

 Microsoft社ワールドワイド・パートナ・セールス&マーケティング・グループ担当副社長のAllison Watson氏は,「Microsoft Partner Programは初年度に非常に大きな効果を発揮した」と述べる。「当社はプログラムを推進するために本格的な投資を行い,勢いに速度をつける」(同氏)

 同社が明らかにした強化策は以下の通り。

・2005会計年度(2004年7月~2005年6月)のパートナ・チャネル向け投資額を17億ドルに増やし,パートナ企業担当者の増員と,パートナ企業向けトレーニング/サポートの拡充を図る。前年の投資額は15億ドルだったという。

・独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)向けの業務/技術プログラムを強化し,アーキテクチャ構築,設計,開発などライフ・サイクルにおける重要な各段階でISVを支援する。具体的には,「Royalty Licensing Program」「ISV Buddy Program」「MSDN for ISVs」「ISV Community Days」「ISV Shows」「Microsoft Windows Error Reporting Service」などの取り組みを計画している

・ネットワークで提供するツールとオフライン・イベントを組み合わせた取り組み「Channel Builder」により,パートナ企業間で製品の協調や相互利用を推進する

・パートナ企業コミュニティの活動を支援する新サービス「Microsoft Services Partner Advantage」を提供する。同社のツールや内部リソースを直接利用できるようにし,同社製品/技術に関する開発,展開,対応を効率よく行えるようパートナ企業を支援する

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