米Aberdeenは,企業における電気通信費管理の現状と課題について調査した結果を米国時間7月6日,発表した。それによると,企業は電気通信費を適切に管理および最適化する継続的なプロセスを導入することで,支払うサービス費を平均20%節約し,電気通信支出全般を平均21%削減できるという。

 Aberdeen社は,電気通信費の管理を通じて,主に次の3項目を遂行することで,実質的な費用節減が実現できるとする。

・合理化によるサービス費全般の削減
・適切なアウトソーシングによるサービス費の削減
・調達プロセスの向上によるコスト削減および請求書処理時間の短縮や,契約金額の漏洩防止

 また,企業はこれらの方策を講じることで,(1)電気通信サービスの品質向上,(2)サプライヤとの関係向上,(3)電気通信費の透明性の確保,(4)需要の変化に応じた迅速かつ柔軟なサービス提供が可能になるという。

 Aberdeen社リサーチ・ディレクタのChrista Degnan氏は,「電気通信分野の費用を戦略的に管理しなければ,サービス委託の交渉の場で不利なばかりか,不要なサービスを購入するはめになる」と説明する。「一方で,電気通信費を最適化するプロセスや戦略を持つ企業は,コストを大幅に削減できる。電気通信費管理に焦点を当てた技術的なプラットフォームの採用が,長期的恩恵を受ける上で重要だ」(同氏)

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