米Yankee Groupは,2004年における世界のブロードバンド加入者に関する調査結果と同市場の予測を米国時間7月6日に明らかにした。それによると,2008年に世界のブロードバンド加入者は3億2500万人を超えるという。DSLサービスは,アジア太平洋地域の成長に導かれ,2004年末の8400万人の加入者が2008年までに2億人に増加するという。

 同社によれば,ケーブル・モデムによるサービスが世界のDSL市場に対して後退する中で,北米市場においては首位を維持する。同市場の加入者数は,2003年末の3400万人から2008年には7500万人弱に成長するとみられる。

 衛星の加入者の増加が大きく,2008年にはブロードバンド市場全体の4%に相当する1200万人強の加入者を獲得すると予測している。無線ブロードバンドは,アジア太平洋地域と欧州における強力な成長にけん引され,衛星と同じおよそ230万人から始まって,2008年にはブロードバンド市場の8%に達するという。

 同社は,2004年に3500万人,2005年と2006年にはおよそ4300万人,2007年に4600万人,そして2008年に5100万人の新規加入者が加わると予測している。DSLの加入者は,年間2500万~3000万人増加し,ケーブル・モデムは800万人前後をさまようという。衛星,無線ブロードバンド,その他の技術の年間成長率は,これよりも高くなると予測している。

 「ブロードバンド接続は,引き続き世界の通信事業において,もっとも規模が大きく,そしてもっとも収益性のある分野であり続ける。過去数年で通信への支出が下降しているが,プロバイダはアクセス・ネットワークを拡張してさまざまなアクセス技術を提供することにより,新しいブロードバンド加入者を引きつけている」(Broadband Access Technologiesシニア・アナリストのLindsay Schroth氏)

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