米Motorolaは,小規模な無線ネットワーク事業者向けに「Push-To-Talk」機能を提供するソリューション「Push-to-Talk over Cellular(PoC)Basic」を提供する。同社が米国時間7月6日に発表した。PoC Basicは,小規模な通信事業者が設備投資と運営費用を抑えながら,世界のPoC市場に迅速に参入するのを支援する。

 同社のPoCソリューションは,トランシーバのようにボタンを押すとすぐに会話ができる携帯電話のPush-To-Talk機能を,異なるネットワーク間で利用可能にする。PoC Basicは,オリジナルのPoCソリューションを容量のニーズが低い通信事業者向けにしたもの。オリジナルと同じ機能と使いやすさを提供しながら,最低限の構成しか必要としない。PoC機能の拡張を望む場合には,オリジナルのソリューションにアップグレードすることもできる。

 同社のオリジナルPoCソリューションと同じように,PoC Basicは,モバイル・メッセージングの柔軟性と音声通話の容易さを組み合わせたリアルタイムのPush-To-Talkサービスを提供する。IPをベースとするエンド・ツー・エンドのPoCソリューションにより,迅速な通話開始とともに,グループによるスムーズな会話が可能になる。

 同社によれば,CDMA2000 1XとGSM/GPRSネットワークの両方に対応するオリジナルのPoCソリューションは,世界各国における通信事業者において成功を収めている。いくつかの商用システムの配備も含め,20の国と地域においてサービスを提供する14の契約を結んでいる。

 Motorola社は,モバイル通信の業界団体Open Mobile Alliance(OMA)を通じてPoCの標準化を推進している。同社は,サードパーティのCDMA,GSM/GPRS,UMTS対応携帯電話機メーカー,ソフト開発者に標準をベースとするPoCクライアント・ソフトのライセンスも提供している。

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