米iPassは,同社が世界に展開している無線LANアクセスポイント(ホットスポット)の数が1万のマイルストーンを突破したことを米国時間7月6日に発表した。

 同社は,ローミング・サービス「Global Broadband Roaming(GBR)」を通じて,2004年第2四半期末までに1万個所のホットスポットへのアクセス提供を目標としていた。同社は目標を上回るペースでマイルストーンを達成し,同年6月末日の時点で,世界33カ国で1万1179カ所のホットスポットへのアクセスを提供していることを明らかにした。

 同社は,ホットスポットの開発,管理は行なっていないが,39社が提供するホットスポットへのアクセスを提供している。同社はiPass顧客がアクセスできるように,これらのホットスポットを提供する39の異なるネットワークのテストを実施して「Enterprise Ready」認定を与えてきた。

 「たとえ1万カ所のホットスポットにアクセスできたとしても,顧客が必要とする場所になければ意味がない。iPass社は,ビジネス旅行者やモバイル従業員がオフィスを離れていても同社のサービスを使って生産性を保つことができるように,ホットスポットを追加していくつもりである」(同社事業開発担当副社長のAnurag Lal氏)

 iPassネットワークは,北米,南米,欧州,アジア,オセアニア,アフリカでホットスポットを提供している。iPass Wi-Fiサービスは,26カ国における2900カ所のホテル,13カ国における37カ所のコンベンション・センター,19カ国における89カ所の空港などでアクセスできる。89カ所の空港には,世界で利用客が最も多いとされる100空港のうち49空港が含まれている。

 同社は,現在のアクセス可能な39社以外にも,75プロバイダが提供する12万個所を超えるホットスポットの統合を進めている。これらは,まだiPass Global Broadband Roamingネットワークに統合されていないため,同社サービスで利用できるホットスポットとして数えられていない。iPassサービスで利用できるようにするために,それぞれのWi-Fiサービス・プロバイダは,同社が実施するテストに合格してEnterprise Ready認定を受ける必要がある。テストでは,サービスの有用性,仮想プライベート・ネットワーク,パーソナル・ファイアウオール,ウイルス保護といったポリシーとツールの相互運用性が検証される。

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