ドイツT-Mobile Internationalは,カナダNortel Networksのパケット・コア・ネットワーキングのソリューションを導入する計画を現地時間7月6日に明らかにした。T-Mobile International社は,新しいハードウエアを追加することなく,既存の機器に同ソリューションを実装することにより柔軟性のある課金システムを利用できるようになる。契約に関する金銭的な詳細は明らかにされていない。

 同日発表された契約のもとに,Nortel Networks社は,T-Mobile社のサービス加入者がアクセスしたコンテンツ,ダウンロード時間,ダウンロードされたデータ量をもとに柔軟性のある課金オプションを実装するためのソリューションを提供する。T-Mobile社は,これらの課金機能をパーソナライズしたデータ・サービスに利用して,まず英国においてサービス展開を行い,その後欧州のその他の地域にも拡張を予定している。

 コンテンツ・ベースの課金とともに,Nortel Networks社のソリューションは,最適化されたIPベースのアーキテクチャを提供する。従来,このようなシステムには,ルーター,ロード・バランサ,ファイアウオール,スイッチを複雑に組み合わせる必要があったが,これを排除することで同アーキテクチャは,ネットワーク・デザインを格段に単純にしてオペレーション・コストの低下を支援する。

 「T-Mobile International社は,Nortel Networks社のGPRSとUMTSパケット・コアへの投資をいかして,新しい課金とサービス・オプションを提供する。これらサービスを無線パケット・コアのインフラに統合することにより,運用上の複雑さを大幅に軽減させながら,新しいサービスを市場に投入するまでの時間を短縮できるようになる」(同社国際部門サービス開発主任のWolfgang Ptacek氏)

 両社は2002年より提携関係にあり,Nortel Networks社は,GPRS,第3世代ネットワーキング機器をT-Mobile International社の欧州ネットワークに提供している。

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