米Microsoft,欧州の移動体通信事業者である英O2,スウェーデンのTeliaSoneraは,リアルタイムの位置情報サービスを提供する計画を現地時間6月29日に発表した。同サービスは,企業によるモバイル資産とモバイル従業員の位置確認,追跡,管理を大幅に改善することを目的とするもの。提携により,開発者は,携帯電話の位置情報を利用したサービスとアプリケーションをこれまでよりも容易に開発できるようになるという。

 同サービスは,Microsoft社の位置情報サービス向けサーバー・ソフトウエア「MapPoint Location Server(MLS)」をベースに構築される。独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)とシステム・インテグレータは,O2社とTeliaSonera社のネットワークから収集するリアルタイムの位置情報をMicrosoft社の地図情報Webサービス「Microsoft MapPoint Web Service」と組み合わせて利用するビジネス・アプリケーションの作成と配備が可能になる。

 Microsoft社によれば,オランダのTeydoもMLSを使った位置情報サービスの急速な普及に貢献している。同社のMobiSPOTコネクタは,英Vodafone,フランスのFrance Telecom傘下にあるOrange,ドイツT-Mobile International,ノルウェーTelenor,ドイツのE-Plus Mobilfunkといった欧州の主要GSM通信事業者のネットワークを接続する。同コネクタにより,これらネットワークから収集したリアルタイムの位置情報をMLS開発者,システム・インテグレータ,ISVに提供可能となるという。

 O2社は,英国において同年の初秋よりMLS向けのリアルタイム位置情報サービスの提供を計画している。北欧にネットワークを配備するTeliaSonera社も同様のサービスをスウェーデンにおいて同年7月に提供開始する予定。

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