米Borland Softwareは,Java開発ツールの相互運用性を推進する業界団体JTC(Java Tools Community)に参加する。同社が,米サンフランシスコで開催されているJava開発者会議「JavaOne」において,米国時間6月28日に明らかにした。同社は,コア・メンバーとして,特定の標準または技術を利用したツールの作りやすさ(ツール・アビリティ)に関する問題に取り組む。

 JTCは,Javaの技術的方向性を定める標準化組織Java Community Process(JCP)にツールの標準に関する問題に対して情報を与える独立団体として同年1月に設立された。開発コミュニティにおけるルーツの作りやすさと相互接続性に向けて,JSR(Java Specification Requests)の作成,採用,発展に関して話し合う。JCPの支援を受け,ツール・ベンダー,顧客,開発者が共同作業を行うためのオンライン・コミュニティを提供する。

 JTCには,米BEA Systems,米Compuware,米Embarcadero Technologies,米Iopsis Software,チェコJetBrains,米Oracle,米Quest Software,ドイツSAP,米SAS Institute(SAS),米Sun Microsystemsなどが参加している。

 米IBMは,同団体に参加していないが,米メディアの報道( CNET News.com)によると,同社WebSphereインフラ担当ディレクタのBob Sutor氏は,「IBM社が設立した『Eclipse Foundation』が同団体に参加を決定した場合,同社も参加することになるだろう」と述べている。

 同日,Borland社と米eBayは,eBay社とその傘下の米PayPalプラットフォームとコミュニティ向けJavaアプリケーションの促進で提携したことを発表している。提携を通じて,Borland社はJbuilder開発者向けに,eBay社のオンライン・マーケットプレースと,PayPal社のオンライン決済サービスに対応したソフトウエア開発キットを作成するとともに,コード・サンプル,技術リソースを提供する。

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発表資料(1)
発表資料(2)