米IBMは,中小企業向けに新型デスクトップ・パソコン「ThinkCentre A51p」と「同A50」を米国時間6月22日に発表した。A51pは,米Intelの915G ExpressチップセットとPentium 4プロセサを搭載する。A50は,Intel社の865Gと865GVチップセット,CeleronとPentium 4プロセサを選択できる。

 A51pは,「Hyper-Threading Technology」機能とともにギガビットEthernet,PCI Expressベースのグラフィック・カードから4Gビット/秒の転送を可能にする新しいPCI Expressグラフィック・バスを提供し,DDR2メモリーに対応する。

 パソコンの設定や保守を簡素化するソリューション「ThinkVantage Technologies」を採用している。前面に冷却装置をつけるなど新しいデザインを取り入れている。セキュリティ・チップとダウンロード可能な「IBM Client Security Software」で構成されるセキュリティ・システム「Embedded Security Subsystem」によってセキュリティが施される。

 また,自己修復ツール・セット「IBM Rescue and Recovery」機能を備えており,ボタン1つでバックアップや以前保存したデータ,設定,アプリケーションが容易に復旧できる。同機能では,故障が発生する以前にバックアップしなかったファイルの修復も支援する。同モデルは,工具を使わずにきょう体を開けることが可能で,顧客自身がHDD,メモリーなどの部品を素手で取り外せる。その結果,パソコンのメンテナンスやアップグレードを容易に行うことができ,ダウンタイムの短縮やオンサイト・サポート費用の削減に貢献するという。

 低価格版のA50は,A51pと同じようにRescue and Recovery機能,前面にUSB 2.0ポートを備える。その他の特徴には,工具やドライバを使わずにハード・ディスク装置を固定できる「キャディ」でハード・ディスク装置が囲まれており,振動と音が抑えられる。

 同社は,新しい17インチの液晶モニター「ThinkVision L170m」も発表した。最大解像度は1280×1024画素。狭額ベゼルにスピーカが組み込まれている。

 ThinkCentre A50と同A51pは,デスクトップとタワーの両方が用意される。価格はそれぞれ379ドルと829ドルから。ThinkVision L170mモニターは,8月に出荷が開始される。

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