米Lyra Researchは,デジタルTVの視聴に関する調査結果を米国時間6月17日に発表した。それによると,デジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)のユーザーは,非DVRユーザーと比べて,無料および有料のビデオ・オンデマンド(VOD)プログラムを多く視聴していることが明らかとなった。

 調査は,今年4~5月にかけて,ケーブルTVのVODサービスを利用する米国消費者約350人を対象に実施したもの。

 Lyra Research社の電子メディア・リサーチ部門ディレクタのSteve Hoffenberg氏によると,これまで,DVRユーザーは非DVRユーザーよりも無料VODを視聴しないと考えられていた。DVRユーザーはVODを利用しなくとも,テレビ番組を簡単に録画および操作できるからだ。これに反する調査結果となった要因として同氏は,「VODのコンテンツがブロードキャスト提供されていないため,あるいは,DVRユーザーは非DVRユーザーよりもメニュー選択方式のプログラムに慣れているため」と分析する。


■DVRユーザーおよび非DVRユーザーが過去30日間に視聴した無料/有料のVODプログラム本数

          無料VOD 有料VOD
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DVRユーザー 10.9 2.9

非DVRユーザー 7.1 1.6
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出典:Lyra Research社

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