米IBMは米国時間6月18日に,電子メール経由の脅威から企業を保護するためのサービス「E-mail Security Management Services」を発表した。英MessageLabsの技術をベースにする。

 E-mail Security Management Servicesは,企業ネットワークの外部から送られてくる電子メールと内部から発信する電子メールをスキャンおよび監視し,スパム・メールなどの望まないコンテンツや,ウイルスを含んだ有害なコンテンツの送受信を防止する。主な特徴は以下の通り。

・E-mail Anti-virus:各種のスキャン機能と予測技術を用い,既知および未知のウイルスの検出と防止を可能にする。

・E-mail Imageフィルタリング:画像解析技術を使って,不適切な画像を特定し,侵入および流出を防ぐ。

・E-mail Anti-spam:スパム・メールの特定,隔離,削除を行う。これにより企業はストレージ容量の効率的な利用を実現できる。

 同サービスを導入したEden社の推計によると,「社員は就業時間の5%以上を,望まない電子メール・メッセージの削除に費やしている」(Eden社Sales and Marketing部門バイス・プレジデントのJayme McRee氏)という。「スパム・メールやウイルスを含んだ電子メールは,当社で効率的な業務処理の障害になっていた。しかし,E-mail Security Management Servicesにより,仕事に関係のないメッセージが大きな割合を占めていた電子メールの量を95%以上も減少できた」(同氏)

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