米iSuppliは米国時間6月17日に,今後の世界半導体市場に関する予測分析を発表した。それによると,2004年における同市場の売上高は,2003年の1820億ドルから24.4%増加し,2265億ドルに達する見通し。同社は4月の時点で,2004年の市場規模を前年比19.8%増と見込んでいたが,今回この予測を引き上げた。

  2005年には市場の成長率が11.8%に減速し,2533億ドル規模。2006年の売上高は前年比0.1%増とほぼ横ばいで2534億ドルにとどまる。しかし,2007年に回復をみせ,同9.2%増の2766億ドルとなる。2008年は同10.4%増の3054億ドルに達するとみる。

 同市場は1999~2000年にドットコム・ブームで過剰な急成長を遂げ,2001年に大幅に落ち込んだ苦い経験がある。しかしiSuppli社は,「現在の成長傾向はこれと異なり,需要と供給の堅調な基盤によるものだ」と説明する。

 「半導体市場は,2004年にすべての分野が回復基調に乗り,あらゆる地域で成長をみせる。2000年と比べ,はるかにゆるやかでバランスの良いサイクルを描いている」(iSuppli社主席アナリストのGary Grandbois氏)

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