米Intelと米Proximは,無線ブロードバンド規格WiMAX対応のソリューション開発/提供を共同で進める。両社が米国時間6月17日に明らかにしたもの。両社は基地局と加入者向けアクセスポイントの開発などを行う。

 WiMAXは,無線通信規格であるIEEE802.16と,欧州の都市型無線ブロードバンド標準であるHIPERMANに準拠した広帯域無線アクセス製品について,相互接続性を確保するための規格。非営利業界団体のWiMAX Forumが策定/推進している。

 まず両社は,固定無線ネットワーク用のIEEE802.16a revision d対応基地局と顧客宅内装置(CPE)を開発する。Proxim社はWiMAX基地局を「Proxim Tsunami MP.16」という製品名で販売するという。Proxim社は,ローミング,加入者サポート,動的な帯域幅管理などを行うためのソフトウエアも提供する。

 両社はWiMAX対応CPE用の参照設計の開発でも協力する。参照設計の主要ハードウエア/ソフトウエアを含むアーキテクチャ部分は,Intel社が手がける。

 さらに両社は,現在策定中の移動無線ネットワーク向け規格IEEE802.16eに対応する基地局の開発も行うとしている。

 Proxim社は,WiMAX認定の固定ブロードバンド無線ソリューションを2005年の早い時期に,移動タイプのソリューションを同年後半に利用可能とする計画を立てている。ただし,現在2004年後半に開始予定のWiMAX Forum認定試験が実際に始まる時期によっては,ソリューション提供スケジュールも変更される可能性がある。

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