主要Webサイトがアクセス不能状態に陥った問題で,米Akamai Technologiesは,サービス拒否(DDoS)攻撃があったことを認める声明を米国時間6月16日に発表した。障害が起きた時間帯は東部時間6月15日午前8時30分~10時45分ごろで,「Akamai社の顧客である特定のWebサイトを狙った高度で大規模な攻撃が原因」(Akamai社)としている。

 米メディアの報道(TechWeb)によると,アクセス障害が発生したのは,米Apple Computer,米Google,米Microsoft,米Yahoo!のWebサイト。

 Akamai社によれば,同社のDNSが攻撃を受け,処理能力が低下し,一部でDNSリクエストのタイムアウトが発生した。このため,一部のインターネット・ユーザーがWebページにアクセスできなかったり,読み込みに時間がかかるなどの事態となった。なお,Akamai社のDNSは東部時間6月15日午前10時45分に復旧したという。

 Akamai社は,「DNSシステムが影響を受けたのは顧客全体の4%程度にとどまった。目に見える支障は2%で,ユーザーの20%以上に影響する大きな障害は1%に満たなかった」と報告し,「顧客が被った不自由をたいへん残念に思う。今後の攻撃に備え,引き続き,顧客と自社を保護するための措置をとっていく」と述べた。同社は,連邦当局と協力し,当事件の調査を行うとしている。

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