米IDCは,2004年第1四半期の世界ストレージ・ソフトウエア市場に関する調査結果を米国時間6月14日に発表した。それによると同市場の売上高は18億5000万ドルで,前年同期から23.3%増加した。前期とはほぼ同じレベルだった。

 同市場の売上高は,2期連続ですべてのカテゴリにおいて前年同期から2桁台の成長をみせた。バックアップとアーカイブ・ソフトウエア部門がもっとも大きな割合を占め,前年から22.0%の成長となった。もっとも成長したのはストレージ・リソース管理市場で,前年同期から32.3%成長した。ストレージ複製ソフトウエア部門とファイル・システム・ソフトウエア部門もそれぞれ18.1%,12.4%成長した。

 IDC社Storage Softwareのリサーチ・ディレクタであるBill North氏によると,ストレージ・リソース管理部門が成長したのは,オペレーション効率を向上させ,ストレージ資産の活用を改善するソフトウエアの導入にけん引されたことが要因だという。

 売上高でみたトップ5のベンダーは,すべて前年同期から2桁台の成長を記録した。特に米EMC,米Computer Associates,米VERITASは,市場全体の平均成長率を上回った。EMCの市場シェアは30.1%で前年同期から2.7ポイント上昇した。

■2004年第1四半期における世界ストレージ・ソフト市場の
売上高でみるトップ5ベンダー(単位:100万ドル)
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メーカー          2004年Q1    市場   2003年Q1   市場    成長率
                   売上高    シェア   売上高   シェア
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EMC                 $556      30.1%    $411     27.4%    35.4%
VERITAS             $421      22.8%    $340     22.7%    23.7%
Computer Associates $175       9.5%    $139      9.3%    25.7%
IBM                 $152       8.2%    $125      8.3%    21.9%
Hewlett-Packard     $127       6.9%    $109      7.3%    16.4%
その他              $417      22.5%    $374     25.0%    11.3%

合計              $1,848     100.0%  $1,499    100.0%    23.3%
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出典:IDC

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