米Hewlett-Packard(HP)は,同社のブレード・サーバーの出荷台数が1万台に達し,同市場シェアの首位奪回に成功した。同社が米国時間6月10日に明らかにした。また同日,Xeonプロセサを2個搭載可能なブレード・サーバー「HP ProLiant BL30p」の出荷およびAMD Opteronプロセサ,Intel Itaniumプロセサ搭載のブレード・サーバーの出荷予定を発表した。

 米Gartnerの調査によれば,サーバー市場においてブレード・サーバー部門はもっとも成長が速い。同社の市場調査の結果,2004年第1四半期にHP社は世界のブレード・サーバー市場において売上高および出荷台数で再び首位の座についた。欧州,中東,アフリカ市場では,シェアを前年の42%から64%に伸ばしている。売上高は536%増加した。

 同社が同月中に出荷を開始するHP ProLiant BL30pは,Xeonプロセサを2個搭載可能。既存の「BL p-class」製品とインフラ部分を共有しているので,導入時に電源や冷却装置,管理/相互接続機器を交換する必要がない。従来の1Uモデルと比較して占有スペースを最大67%縮小するとともに,ケーブル配線も最大96%削減できる。対応OSはMicrosoft WindowsおよびLinux。米国における推定小売価格は2349ドルから。

 また,HP社は,ブレード・サーバー「HP ProLiant BL20p」に米Vmware社の製品をバンドルするパッケージ・ソリューションを提供する。同パッケージには,サーバー仮想化ソフトウエア「VMware ESX Server」,複数サーバーの資源を一元管理する「VMware VirtualCenter」,HP社のGoldまたはPlatinumサポートが付属する。同パッケージ・セットは,現在米国,カナダで提供されている。価格は4820ドルから。同パッケージに「Virtual SMP」,「Vmotion」を加えた8台のProLiant BL20pサーバーの構成は,4万9376ドルから。

 その他にも,HP社は,同年第2四半期に企業と高性能コンピューティング市場をターゲットにOpteron搭載ブレード・サーバーの投入を予定している。また,64ビット・パフォーマンスとより多くのオペレーティング・システムに対応するItaniumベースのブレード・サーバーの提供も予定している。

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