米META Groupは米国時間6月8日に,IT職の給与などについて調査した結果を発表した。それによると,IT職の給与は非IT職と比べて20%高い。この格差を生みだしている要因として,求人市場の回復と,主要なITスキルへの需要が考えられる。

 「76%以上の企業が今年はIT職により高い給与を支払い,45%の企業は重要な専門技術に特別手当を出す予定だ。企業は,主要なITスキルを持つ社員の確保が容易でないことを認識しつつある」(META Group社)。企業では,主に無線,セキュリティ,データ管理に関する特に専門的なスキルの不足に悩まされているという。

 インターネット関連技術の需要は依然として高い。企業が強く求めるスキルは,「アプリケーション開発」(15%),「Javaアプリケーション」(15%),「ネットワーキング」(11%)など。「電子商取引」(15%)は,昨年(22%),一昨年(25%)と比べると需要が弱まっている。

 なお,米メディアの報道(TechWeb)によると,企業がアウトソースせずに社内で確保しようとする重要なスキルには,データベース管理システムやWebインフラといったITインフラ構築に関する専門職,CRMやERP関連などがある。

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