米Apple Computerは米国時間6月7日に,無線LANベース・ステーションの新製品「AirPort Express」を発表した。「無線規格802.11gに対応した初めての携帯型ベース・ステーション」(Apple社)。価格は129ドルで,2004年7月より販売を開始する。

 本体を直接電源に差し込むコンパクト・デザインで,重量は6.7オンス(約190g)。無線接続が可能な範囲は,ベース・ステーションから150フィート以内(約45m)。複数のAirPort Expressを組み合わせることで,範囲を拡大することができる。最大10人のユーザーで一つのDSLまたはケーブル接続アカウントを共有し,同時にインターネットにアクセス可能。WPA(WiFi Protected Access)や128ビット暗号化技術に対応し,ファイアウオール機能を備える。

 「電源に差し込んで,簡単に無線インターネット接続やUSBプリンタ共有が行える。ノート・パソコン用バッグに入れて持ち運べるので,ブロードバンド接続を導入しているホテルの客室で,無線接続を楽しむことができる」(Apple社)

 またAirPort Expressは,アナログおよびデジタル・オーディオ・コネクタを内蔵しており,ステレオやアンプ内蔵スピーカ,デジタル5.1サラウンド・サウンド・システムなどと接続することが可能。デジタル音楽管理ソフトウエア「iTunes」と連携する音楽ストリーミング技術「AirTunes」を使って,家庭内にある「Macintosh」コンピュータあるいは「Windows」搭載コンピュータのiTunes音楽ライブラリを,どの部屋からでも聞くことができる。

 なお,AirTunesを使用するには,今週中に無償提供を開始する「iTunes 4.6」が必要。

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