米MCIは,全米で無線IP-RELAY通信サービスを提供することを米国時間6月2日に発表した。同サービスにより,無線データ機器が携帯電話のような役割りを果たすようになり,耳の不自由な人が全米どこにいても通信できるようになる。

 ユーザーは,無線ハンドヘルド機器上のアプリケーション・メニューから必要なソフトウエアをダウンロードできる。ユーザーは,「Wireless IP-RELAY」ボタンをクリックすると「Relay Operator」に接続されるので,伝えたいメッセージを無線デバイス上にタイプすればよい。また,同サービスは,キーボードのショートカット,文字サイズ,スタイルのオプションに加えて連続して電話をかける機能も提供する。

 同サービスは,同年初めにベータ・テストが実施されており,聴覚障害について学ぶ大学生によるテストも行なわれた。同社は,同サービスの普及に向けて多数の無線デバイス製造業者と協調している。

 現在,米国内の通話における無線IP-RELAYサービスの利用は無償で提供される。ユーザーの無線通信事業者による通常の接続料は課金される。

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