米IDCは米国時間6月1日,Webサービス・ソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。Webサービス・ソフトウエア市場は,2003年の11億ドル規模から2008年には110億ドル規模へと,急成長を遂げる見通しだ。企業は,コスト削減とアプリケーション間のスムーズな統合を可能にする手段として,Webサービスに大きな関心を寄せているという。

 IDC,Webサービス・ソフトウエアおよび統合部門担当ディレクタのSandra Rogers氏は,「市場では,より高度なWebサービス関連の技術や標準を受け入れ,サポートする準備が整い始めている。また,Webサービスを支えるサービス指向アーキテクチャ(SOA)がより馴染み深いものとなりつつあり,企業のIT環境は大きな転換期を迎えている」と説明した。

 また,米メディア(CNET News.com)によると,Rogers氏は,「企業はこれまで,Webサービスの導入に慎重だったが,2005~2006年にかけて普及が加速するだろう。大企業だけでなく中小企業へと広まる」と予測した。

 IDCは,何らかのWebサービス技術を導入する北米の大企業の割合が,2004年末の14%から2010年には約97%に急増するとみている。

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