米Sun Microsystemsと富士通(本社:東京都港区)は米国時間6月1日に,戦略的提携関係の拡大を明らかにした。SolarisとSPARCをベースにしたサーバー「Advanced Product Line(APL)」(開発コード名)の開発を進める。2006年中頃の市場投入を目指すという。

 APLは,既存のSun社製サーバー「Sun Fire」と富士通製サーバー「PRIMEPOWER」の後継機となる。「SPARCロードマップに沿った,バイナリ互換によるシームレスな移行が可能」(両社)としている。APL発売までの期間,両社は相互の製品の販売で協力体制を敷く。

「インターネットとネットワーク・コンピューティングに関するSun社の専門技術と,ミッション・クリティカル・コンピューティングにおける富士通の専門技術を持ち寄る。Solaris/SPARCシステムに向けた業界の投資を促進し,あらゆる業務に有効なシステムを提供する」(両社)

 ちなみに米メディアの報道(CNET News.com)によると,APLは富士通の「Sparc64 VI」プロセサを採用し,Sun社のチップ「Niagara」または「Rock」(ともに開発コード名)を使用する。Sun社がローエンド・モデルを設計し,ハイエンド・モデルは両社共同で設計するという。

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