米Symantecは,企業におけるクライアント・コンピュータの移行作業を簡素化するためのソリューション「Client Migration 3.0」を米国時間6月1日に発表した。ユーザーは,Webベースのインタフェースを利用して,システム移行やアプリケーション・アップデートのタスクを実行できる。6月初旬から利用可能とする。

 「現在の複雑な企業ネットワークでは,OSのプロビジョニング・ツールのみでは,さまざまなハードウエアとソフトウエアで構成された環境に十分に対応できないことが多い。Client Migrationは,パソコンのデータやデスクトップ設定の移行を包括的なOS導入プランの一部として行なうことができる」(Symantec社プロダクト・マネジメント・ディレクターのThom Bailey氏)

 同製品はWindowsドメイン認証に対応するほか,4段階のアクセス制限を採用しており,「データの安全性を向上する」(Symantec社)。

 Client Migration 3.0の主なコンポーネントは以下の通り。

・Migration Server:Client Migration 3.0の中核を成し,すべての移行リソース,クライアント・ログイン,データ・ストレージを処理する。

・Migration Control Center:中央管理コンソール部分で,IT管理者は移行プロジェクトの設定と構成を行える。

・Migration Client:エンド・ユーザーによるインタラクティブ操作,あるいはIT管理者が作成したスクリプトにより,クライアント・コンピュータのユーザー・アプリケーション設定,システム設定,データなどをまとめたパッケージを作成し,Migration Serverに保存する。

・AutoMigrate:移行プロセスを自動化するほか,クライアント・コンピュータのパッケージ作成,保存,削除を実行できる。

・AutoInstall:ネットワーク内で展開するアプリケーション,パッチ,ホットフィックスの自己実行型ファイルを作成できる。

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