米Hewlett-Packard(HP)は,スウェーデンのMySQLと米JBoss Groupと提携し,両社のオープンソース・ソフトウエアをサポートすることを米国時間6月1日に発表した。

 MySQL社とJBoss社のソフトウエアが,HP社のサーバー「ProLiant」と「Integrity」で正常に動作することを認定し,技術サポートを提供する。HP社は今年1月,MySQL社,JBoss社,Apache,OpenLDAPによるオープンソース・ソフトをベースとするオープンソースLinux参照アーキテクチャと,米Oracleおよび米BEA Systemsのサーバーをベースとする商用Linux参照アーキテクチャを発表している。今回のMySQL社およびJBoss社との提携も,HP社によるLinux支援の一環となる。

 HP社Linux担当副社長のMartin Fink氏は,「オープンソース・ソフトを手掛けるJBoss社とMySQL社と協力することで,Linuxの異なる分野のユーザーにLinuxソリューションを提供できるようになる」と説明した。

 米メディア(CRN.com)によると,HP社のLinuxに関する取り組みは,Linuxを精力的に推進している米IBMへの対抗手段。IBM社は過去3年間,LinuxをWindowsとUnixの対抗馬と位置づけ,Linux普及に取り組んでいる。しかし,自社の「DB2」および「WebSphere」製品ラインと競合するLinuxベース・ソフトの認定には消極的という。

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