米iPassは,北米におけるモバイル接続サービスの販売促進で米IBMと提携したと,米国時間5月26日に発表した。IBM社のノート・パソコン「ThinkPad」を導入する北米企業向けに接続サービスを提供する。

 提携のもとIBM社は,職場と家庭間の移動,あるいは出張などで従業員向けの安全なネットワーク接続を導入したいと考える顧客企業に対し,iPass社の接続サービス「iPass Corporate Access」を推奨する。IBM社Personal Computing部門の北米営業担当者は,ThinkPadの付加価値サービスとしてiPass Corporate Accessを提案する。iPass社は自社のダイヤルアップおよびEthernetネットワーク,Wi-Fi資産を組み合わせ,企業の施設内と従業員の家庭内における統合的な無線LAN導入を支援する。

 「ThinkPadでは,パソコンの設定や保守を簡素化する技術『ThinkVantage Technologies』を採用しており,ユーザーは職場を離れた場所でもさまざまな手法で生産性を維持することができる。さらにiPass社が有線および無線ブロードバンド・ネットワークへの接続環境を提供し,生産性向上を後押しする」(IBM社Personal Computing部門無線およびセキュリティ・ソリューション担当プログラム・ディレクタのClain Anderson氏)

 「モバイル機器とネットワーク接続は,切っても切れない関係だ。ノート・パソコンの販売は伸びており,ますます多くの人々がノート・パソコンを使うようになっている。ユーザーが手にしたパソコンには,Wi-Fiサポートが内蔵されているなど,高度な接続機能が備わっている」(iPass社Business Development部門バイス・プレジデントのAnurag Lal氏)

◎関連記事
米IBM,ThinkPad Tシリーズ発表,Dothanを搭載
「無線LAN対応ノート・パソコンの普及は,無線業界全体の成長に貢献する」,米ABIの調査より
「ノートPCのWi-Fi利用増加で企業のTCOは年間3~4%上昇」,米Gartner調査
「2006年にデスクトップPCを主に利用する企業ユーザーは45%,ノートPCの1/3はタブレット型に」,米調査
「2003年の家庭無線LAN市場,出荷台数は前年比214%増の2270万台」,米調査
「世界WiFi市場,北米より欧州が急速に成長」,米企業の調査
米国無線LANの普及は小企業がけん引,「導入済み」と「1年以内に導入予定」の小企業は83%
「米国ではすでに労働者人口の45%がモバイル機器を利用」,米Gartnerの調査

[発表資料へ]