米Macromediaは米国時間5月27日,Flashアプリケーション用クライアント・ソフトウエアのLinux対応版「Flash Player 7 for Linux」を発表した。同日からMacromedia社Webサイトで配布を開始したほか,米Novell,米Red Hat,米Sun Microsystems,ターボリナックスなどのLinuxディストリビューションにバンドルし提供する。

 Flash Player 7はCSS(Cascading Style Sheets)をサポートし,FlashとHTMLコンテンツが共存するWebサイトで一貫したルック&フィールを実現する。また,SOAPを介したWebサービスの利用が可能となり,サービス指向アーキテクチャ(SOA)ベースの企業向けアプリケーションを構築できる。

 Macromedia社製品管理担当バイス・プレジデントのJeff Whatcott氏は,「当社はLinuxプラットフォームに力を入れており,Linuxユーザーが定評あるFlash技術の効果を体験できることを望んでいる」と述べた。また,「開発者はFlash Player 7の性能と機能を利用することで,クロスプラットフォーム対応の一貫した品質を持つコンテンツを作成することができる」と付け加えた。

 なお,Flash PlayerのコードをLinuxに移管する作業については,Sun社が協力した。「Flash Player 7と企業向けデスクトップ・パソコン用Javaシステム『Java Desktop System』を統合することにより,我々の顧客は,世界中のWebサイトで採用されているインタラクティブなFlashマルチメディア・コンテンツを視聴することができる」(Sun社デスクトップ・ソリューション部門バイス・プレジデントのCurtis Sasaki氏)

 Macromedia社によると,Flash Playerはインターネットに接続しているデスクトップ・パソコンの98%以上にインストールされており,モバイル機器での実装率も伸びているという。

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