米BEA Systemsは米国時間5月26日に,サービス指向アーキテクチャ(SOA)普及促進を目的とした技術やリソースの提供について明らかにした。「開発者がSOAに取り組む際の,コスト削減と時間節約を支援する。SOAは当社の『Liquid Computing』構想の基盤となる」(BEA社)。

 Liquid Computingは,互換性,適合性,生産性に優れたサービス駆動型のビジネス・モデル構築を支援する。今回発表した主な内容は以下の通り。

・「SOA Technology Center」:BEA社の開発者向けサイト「BEA dev2dev」内に開設する。J2EE,オープンソース技術,BEA社の技術を使ったSOAベースのアプリケーションを導入するためのベスト・プラクティス,ガイドライン,パターン,ホワイト・ペーパー,サンプル・コード,Webinar(Webセミナー),インタビュー,デモを提供する。

・「SOA Blueprints Initiative(SOABI)」:SOAベースのアプリケーションを開発および導入するためのブループリントで,SOA Technology Centerから入手可能。さまざまな使用事例を,機能と作用について詳しく記述している。

・「BEA dev2devLive」:BEA dev2devの一部で,SOAとオープンソースに関する学習やトレーニング・イベントを提供する。インタラクティブなセッション,段階を追ったデモ,Q&Aのほか,一流エンジニアのインタビューのオンデマンド配信などを利用できる。

 また同社は,Webアプリケーション構築ソフト「BEA WebLogic Workshop」向けの無償コンポーネント・パッケージ「BEA WebLogic Workshop Control Pack」を同日発表した。SOAベースのアプリケーション作成を簡素化する。「米Amazon.com,米eBay,米Federal Express,米Google,米PayPal,米United Parcel Service(UPS)などが提供するWebサービス機能を簡単にプログラムできる」(BEA社)としている。

 BEA WebLogic Workshop Control Packのコントロールを使うことにより,専門的な知識が無い開発者でも,ドラッグ・アンド・ドロップ操作で自作のアプリケーションに強力な機能を追加することが可能。例えば,オンライン販売の「購入」「買い物かご」「在庫」機能を備えたアプリケーションを作成し,すぐに電子商取引プラットフォーム上で展開することができる。これらのコントロールは,BEA社が5月19日に計画を発表した「Beehive」オープンソース・プロジェクトをサポートする。

 BEA WebLogic Workshop Control PackはBEA社Webサイトから直ちにダウンロード可能。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]