米Lucent Technologiesは，VoIPシステム会社の米Telicaを買収することで最終合意に達した。Lucent社が米国時間5月24日に発表したもの。買収総額は約2億9500万ドル。手続きはLucent社2004会計年度の第4四半期に完了する予定。
Lucent社はTelica社買収により，大規模VoIPネットワーク向け「Accelerate」製品の拡充を図る。Accelerateは，有線および無線ネットワークを介したIPベースの音声，ビデオ，データ・サービスの提供に利用されている。
Telica社はマサチューセッツ州マールボロに拠点を置く未公開企業。約250人の従業員を抱える。買収手続き完了後は，Lucent社Integrated Network Solutions（INS）部門傘下に入る。Telica社設立者兼CEOのJohn St. Amand氏が引き続き指揮をとる。
Telica社の「PLUS」ブランド製品には，「Telica Plexus 9000 Media Gateway」「PLUS Signaling Gateway」「PLUS Media Gateway Controller」などが含まれる。これらの製品は，Lucent社のAccelerateファミリの一部として販売する予定。
「Telica社は各種アプリケーションやネットワークに対応したVoIP製品を50社以上の顧客に販売している。同社の製品が加わることで，VoIPソリューションの拡張性と完成度を高め，柔軟でオープンなアーキテクチャを取り入れる。当社は，顧客がネットワーク展開において採用するさまざまな手法に対応できるようになる」（Lucent社INS部門プレジデントのJanet Davidson氏）
なお，買収関連費用は，買収が完了した四半期に，進行中の研究開発に関する一時的費用として計上する。
◎関連記事
■米Lucentと米Cisco，モバイル事業者向けVoIP製品を共同開発
■「電話システムのアップグレードを望む中小企業，音声/データ・ネットワーク・ソリューションの導入を検討」，米CompTIAが発表
■「次世代の音声対応製品市場，2007年までに305％増の50億ドルに成長」，米Infonetics Researchが予測
■「VoIP導入で米政府組織は年間30億～100億ドルの削減が可能」，米調査
■「電話，インターネット，無線の統合ネット導入は2005年以降進む」，米ガートナー
■「今後2年でIPセントレックスの市場規模は5倍に拡大，大手キャリアが参入」，米Gartner
■「VoIP製品の出荷数が合計5000万ポート超に」，米TI
■米Cisco，IP電話の出荷台数で300万台のマイルストーンを達成
[発表資料へ]
