米Interlandは,中小企業のオンライン・マーケティング利用に関する調査結果を米国時間5月20日に発表した。それによると,中小企業では,Webサイトなどのオンライン・マーケティング・ツールが,従来のマーケティング手法よりも多く用いられていることが明らかになった。

 調査は,中小企業171社に対して実施したもので,そのうち71%は年間売上高が100万ドル以下。

 「企業の発展に欠かせないマーケティング手段は?」という質問に対して,69%が「Webサイト」,36%が「検索エンジンのキーワード広告」,35%が「社会貢献活動」と答えた。また,「電子メール」を挙げた回答者は24%で,「ダイレクト・メール」の22%を上回った。かつては中小企業にとって欠かせないマーケティング媒体だった「イエロー・ページ」はわずか12%。そのほか「新聞広告」が5%,「看板」が4%,「印刷クーポン」が2%だった。

 オンラインの活用は,中小企業が成功を収めるためには必要不可欠となっている。オンライン・プレゼンスについては,99.5%の企業が「非常に重要」「ある程度重要」とみなしている。オンラインでの双方向利用(Webベースのビジネス・フォームのやりとり,ブログ,電子ニュースレターなど)については,67%が「非常に重要」「ある程度重要」と答えた。

 その他のおもな調査結果は以下の通り。

・オンラインのプロモーション(検索エンジンの最適化,キーワード広告,電子メール・マーケティング)を「たいへん重視する」あるいは「重視する」という企業は62%

・オンラインのトランザクション(電子商取引,オンラインでのカタログ/クーポン,AmazonやeBayなどでの販売)を「たいへん重視する」あるいは「重視する」という企業は55%

・オンラインで製品またはサービスを販売している企業は34%。そのうちの71%はオンラインとオフライン(小売店舗,カタログ,電話販売など)の両方で販売を行っている。また,2003年ホリデー・シーズンのオンライン売上高が「目標に達した」あるいは「目標を上回った」企業は77%

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