米EMC傘下のVMwareは米国時間5月19日,米IBMと2002年に結んだ戦略的提携をさらに3年間更新することを明らかにした。これにより,両社の提携関係を2007年まで延長する。

 提携拡大のもと,IBM社はVMware社の「VMware VirtualCenter」「同VMotion」「同ESX Server」「同Virtual SMP」ソフトウエアを,自社の「eServer xSeries」または「同BladeCenter」システムに搭載して,世界中で提供する。特にeServer BladeCenter向けには,VMware製品を組み合わせたライセンス・パックも用意する。

 「コンピューティングの仮想化とシステムの遠隔管理はオンデマンド・コンピューティングとって欠かせない要素だ。eServer xSeriesや同BladeCenter製品上でパーティショニングを実現するVMware社との提携は,当社のオンデマンド戦略を補強するものだ」(IBM社eServer xSeries製品担当バイス・プレジデントのLeo Suarez氏)

 VMware社の仮想インフラ・ソフトウエアを搭載したeServer xSeriesおよび同BladeCenterにより,顧客は拡張性の高い仮想化サーバー・プラットフォームでWindows,Linux,NetWareベースのアプリケーションやサービスを利用できる。「コンパクトでシンプルなITインフラを構築し,TCOを削減することができる」(IBM社)

 例えば,VMware ESX ServerとeServer BladeCenterを組み合わせた場合,28個のCPUを装備したシャーシ1台で,100以上の仮想マシンを稼働できるという。

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